知らないと損するモバイルディレクターの知識10個

8年ほどモバイルディレクターとして
携帯公式サイトに関わってきたなかで、
これから携帯公式サイトを担当していく
新人のモバイルディレクターに伝えたい
恥をかかないための最低限の
モバイルディレクターの知識10個をまとめてみました。

■01.キャリア仕様書を読もう

■02.実機確認はしっかりと

■03.常に数字を意識する

■04.お客様=数字ではない

■05.効率化を常に考える

■06.「神は細部に宿る」と心得る

■07.ケータイで遊ぶ

■08.言葉に敏感になる

■09.ビジネス基礎体力をつける

■10.できない理由を口にしない

01.キャリア仕様書を読もう

通信キャリア、すなわちdocomoKDDISoftBankが、
公式サイトを配信しているコンテンツプロバイダーに
提供している仕様書は、情報の宝庫です。
ネットでは流れていないような貴重な情報が詰まっています。
(特に、キャリアが提供する検索に対するモバイルSEO対策など。)


頻繁に更新されていますし、わかりやすくは書いていないので
読みこなすのが大変ですが、何か疑問が発生したら
仕様書に当たって、調べることを
クセにしておいたほうが良いと思います。


画像表示ひとつにしても、端末が高機能化して昔ほど
苦労することは無くなりましたが、
それでも新たな機能が次々出てきていますので、
仕様書を読みこなすのは必須です。


ちなみに、仕様書をダウンロードしたり、
企画を申請したりするコンテンツプロバイダー向けの
キャリアが運営するサイトがあるのですが、
3社のうち、KDDIのサイトが非常に充実しています。


サイトデザインもわかりやすく、
また、利用者目線で役に立つ面白い記事を掲載しており、
その記事を読むためにサイトにログインしたことが
何度もあります。


あと、仕様書を入手するためには、基本的には公式サイトを
提供するコンテンツプロバイダーになる必要がありますが、
サイト開発を受託する場合やコンテンツプロバイダーと共同で
サイトを運営する場合も仕様書を開示してもらえることがありますので、
公式サイトへの企画提案⇒運用のハードルが高い場合は、
受託開発・運用でもいいので3キャリア公式サイトの仕様書を閲覧できる
ルートを作っておいたほうが携帯公式サイトに対する
情報量が格段に違ってきます。


02.実機確認はしっかりと

3キャリアの端末でサイトを実機確認するのは、すごく面倒です。
でも、PCブラウザだけの確認で済ませたときに限って
ミスが発生するものです。
PCブラウザで正常に表示されていても、
携帯で見ると表示がおかしい、なんてことはしょっちゅうです。


また、標準サイズのフォントを表示させている場合に、
ドコモ端末でキレイに1行で表示されていても、
au端末で見ると文字の折り返しがおかしい、
なんてこともあります。
auの多くの端末でサイドバーが表示されており、
ドコモ端末よりも1行で表示できる文字数が少ないためです。


絵文字の表示も気をつけておかないと
各キャリアで違った表示になることもあります。


最大読み込み容量(キャッシュサイズ)は、最近の端末では
100KB程度が多く、ほとんど気にする必要がなくなりましたが、
20KBなどの昔の端末も対応させている場合は、
1ページのファイルサイズがオーバーすることが
良くあります。
(J-PHONEのC型端末は上限が6KBとかだったので苦労しました。。)


いずれにせよ、実機での確認は必須です。


03.常に数字を意識する

モバイルサイトは、サイトの現在の状況が如実に数字としてあらわれます。
有料サイトであれば、会員数、アクセス数、
ダウンロード数、キャリアからの情報料収入、コンテンツ制作費などなど、
常に把握しておくべき数字は色々あります。


これらの数字を毎日把握し、素早く対策を打っていく。
スピード感を持って、対応していく必要があります。


また、有料の会員数について、キャリア側の会員データベースと
サイト側の会員データベースを、定期的に整合をとる必要性があります。
端末解約によるサイト退会の場合など
サイトを経由しない退会の場合はキャリア側で非会員となっても
サイト側で会員のままとなるため、会員状態の不整合が発生します。
よって、正確な課金対象者数とのズレが発生するので、
突合せの作業が必須です。



04.お客様=数字ではない

常に数字を意識する必要があるとはいえ、
画面の向こう側で使ってくれているのは、
生身の人間であるお客様です。


携帯サイトは、直にお客様にお会いする機会はめったに
ありませんし、会員数やアクセス数という数字で、
日ごろユーザー動向に触れていると
画面の向こうでお客様がどのように感じているかを想像することなく、
単なる数字として考えてしまう危険性があります。


よって、お客様を数字としてとらえるのではなく、
ひとりひとりのお客様が何を望んでいるか、
しっかり考えていく必要があります。


いかにお客様を具体的に想像して、
それをサイトにスピード感をもって反映させていくかが
会員が増加するか否かの分かれ目になります。


05.効率化を常に考える

作業の仕組み化を進め、常に効率を追求していく
必要があります。


そして、企画立案など、効率化できない部分に時間を
配分して、サイト全体のレベル向上を図っていくことが
大切です。


ルーチン作業は重要。
でも効率化を考えずに作業をこなしただけで
仕事をやった気になっていると
いつまでも現状を突破することはできません。


モバイルといえど、やることは地道な作業の
積み重ねです。その積み重ねの蓄積が
大きな結果として果実を産み出していくのです。


06.「神は細部に宿る」と心得る

ケータイサイトは、端末の液晶画面が小さいので
ユーザーの目線が他のメディアよりも集中します。


よって、細かい部分のクオリティが
全体のクオリティに影響してきます。


誤字・脱字をゼロにする、
1個のアイコン画像のクオリティに気を使う、
コーナータイトル、キャッチコピーに気を使う、等々
細かい部分の質に徹底的にこだわる。
その事が全体のサイトの質を向上させます。


07.ケータイで遊ぶ

携帯サイトの仕事とはいえ、実際にはPCに向かうことが多くなります。
ですが、情報収集をするためには、
スキマ時間を活用して
色々なケータイサイトに意識的にアクセスし、
実際にサイトで遊んだり、サービスを使ったりして
感覚を磨いていくことは、非常に重要です。

キャリアが提供するサイト(docomoでいえば、週刊iガイド等)も
必ず定期的にチェックして、他サイトの動向を確認することが大切です。


08.言葉に敏感になる

携帯サイトは、一画面に表示可能な情報量が限られています。
よって、タイトルや次のページに遷移させるための
キャッチコピーなどの「言葉」を、より効果的になるように
考えていく必要があります。


テクニックに依存してしまうのは良くありませんが、
自分の頭を使って考えることを前提に、
下記のようなHow Toを読んで、知識を持っておくのも
参考になるかもしれません。

 ▼メルマガ“売り上げが上がる文章”の書き方・使い方
  http://archive.mag2.com/0000118176/index.html

 ▼売れるコピーの法則
  http://www.ex-ma.com/copy/copy2.htm


09.ビジネス基礎体力をつける

多くの方が、成長するためには「投資」の時間を持つように、
と言っています。


とはいえ、仕事で覚えること、やることが山のようにある
新人という立場では、なかなか「投資」の時間を持つことは
大変かもしれません。


よって、毎日届く「メルマガ」を携帯アドレスで登録して
通勤時間や、休憩時間などのスキマ時間に
読むことをオススメします。
1日5分の積み重ねが、後々の大きな財産となるでしょう。


 ▼おすすめのメルマガ
  ビジネス発想源
  http://archive.mag2.com/0000134134/index.html
  
  仕組みと掛け算でビジネスを成功に導く【平成進化論】
  http://archive.mag2.com/0000114948/index.html


10.できない理由を口にしない

ケータイ業界自体、歴史が浅いですし、
仕事の内容や方法も、これからどんどん変わっていくことでしょう。


新たに直面する課題も様々。
今までの経験では対応できないことも出てきます。


そんなとき、浅い経験を基に「できない理由」を並べたところで
何の解決にもなりません。


困難な課題に直面したときは、「どうやったら解決できるか」を
考えることが、とても大切です。




以上のことを参考に、素晴らしい携帯サイトを
作り出していってください。

忙しいなか、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。