【思考記録】164: お客様を「刈り取る」のではなく、関係性を「深める」。
インターネット広告の世界で、しばしば目にする表現として、お客様を「刈り取る」という言葉を使う人たちがいます。
例えば、通販サイトのキーワード検索広告経由でお客様に注文までして頂くことで成果とする場合があります。
その時、1クリックの単価をあげて出稿量を増やすことで、一気に刈り取っていきましょう、などと使われたりします。
広告では、もっと言葉に敏感にならなければいけないはずです。
それなのに、「刈り取る」という言葉を使うことで、お客様を農作物などと同じような扱いをしています。
もちろん、あくまでも比喩であり、農作物扱いする意識は無いのかもしれません。
しかし、普段使っている言葉だけに、無意識に働きかける影響は非常に大きいと言わざるを得ません。
刈り取るという深層意識を持ってお客様を扱えば、それは、必ず結果となって表れてくることでしょう。
短期的には成果があがっても、長期的に見た場合、成果が上がりづらくなってきます。
文字通り「刈り取る」ことで、刈り取った後には何も残りません。
お客様との関係性を深めて、育てなければ「刈り取る」こともできなくなってしまうのです。
情報量が莫大になり、生活者の興味が多様化した現在において、短期的な成果を求めていては後が続かなくなってしまうのです。
パラダイムは変わりました。
ソーシャルメディアは短期的な成果が見えにくく、目先のツールに振り回されがちです。
しかし、商売における思考のOSを、言葉を切り替える所から改めていくことで、その上で動かすアプリケーションに振り回されることも少なくなるでしょう。
TwitterやFacebookなどソーシャルメディアにおけるツールの本質を理解し、目的に応じてツールを使い分け、お客様との関係を構築していくことが、大切です。
使う言葉に敏感になり、長期的な視点でお客様との関係性を深めていくことで、成果を逓増させていきましょう。
それでは、また。