【思考記録】129: 集団無責任体制に、染まらない。

ある一定規模の企業に見られる傾向として、集団無責任体制が、はびこっている場合があります。

従業員階層の増加、
承認者が多い稟議スタンプラリーによる責任の希薄化、
顧客視点ではなく自社視点・自社都合、減点主義による従業員の積極性の低下などなど。

これらの事象により、責任があいまいになったり、エアポケットのような思いもよらない問題が発生したりするような、集団無責任体制が侵食している場合があります。

従業員の階層が増加することで、コミュニケーションは指数関数的に増加します。

色々な人に報告する必要があり、そのたびに、様々な指摘を受け、問題解決に、かなりの時間がかかる場合があります。

階層が増えるということは、承認ルートが増えることを意味します。

やたらと時間がかかる稟議スタンプラリーによって、一人一人の判断や責任の重みが薄まっていき、結果的に本質の議論とはかけ離れていった結果、表面的な判断だけで物事が進みます。

以前より表出している課題に対しても、積極的に関わることで責任が発生することを恐れ、結果として放置されていきます。

このような、企業の老化現象に対処するためには、どうしたらいいのでしょうか。

まず、老化現象として、どのようなパターンがあるのかを、書物等を通じて、知ることが必要です。

パターンを知ったあと、いま起こっている現実が、老化に当てはまるのか否かを考えます。

老化現象にあたるならば、そこで起こっている事象を見逃したり放置したりせず、どんな小さなことでもいいので今自分が出来ることを探しだしましょう。

そして、その小さなことを行動に移しましょう。

放置することによって、問題が解決することは、まれです。

放置によって、どんどんと問題は膨らんでいきます。

そして、大きな大きな塊となって、自らに影響を及ぼす事態となり戻ってくることでしょう。

それならば、初期の段階で小さな打ち手を実行しておくべきです。

マネジメントで大切なのは真摯さ。

放置するのではなく、出来ることを実行に移していくのが、真摯さのあらわれです。

個人の行動戦略としては、このような心掛けで動いていきましょう。

それでは、また。