【思考記録】117: 基本と原則を学ぶことが、課題を解決する近道になる。

2013/9/22(日)、ドラッカー勉強会に参加しました。

課題図書は、ピーター.F.ドラッカーの『マネジメント 基本と原則』です。

マネジメントにおける基本と原則となる事項が書かれていますので、今の自分が置かれている状況によって読み取れることが変わり、何度読んでも勉強になります。

勉強会では、組織に関する章と、サブタイトルの『基本』と『原則』は、どういう違いがあるのか?というお題の二本立てで、議論がおこなわれました。

基本と原則は、同じ事を言っているようですが、わざわざサブタイトルで並列しているということは、意味があるはずだととらえ、ディスカッションの対象となりました。

『基本』と『原則』という言葉をデジタル大辞泉で調べてみると辞書的な意味としては、次のような事が書かれていました。

き‐ほん 【基本】
判断・行動・方法などのよりどころとなる大もと。基礎。

げん‐そく 【原則】
多くの場合に共通に適用される基本的なきまり・法則。

これを、本書『マネジメント 基本と原則』では、具体的にどの部分が当てはまるのでしょうか。

個人的な考えとしては、以下の例がわかりやすいのではないかと、考えました。

■マネジャーの
『基本』は、【真摯さ】。

P.130
『マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。

しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。

才能ではない。

真摯さである。』


■マネジャーの仕事の『原則』とは、【二つの役割を果たす事と、五つの仕事を行うこと】。

P.128〜129
『マネジャーには、二つの役割がある。

[1]第一の役割は、部分の和よりも大きな全体、すなわち投入した資源の総和よりも大きなものを生み出す生産体を創造することである。それは、オーケストラの指揮者に似ている。

<中略>

[2]第二の役割は、そのあらゆる決定と行動において、ただちに必要とされているものと遠い将来に必要とされるものを調和させていくことである。

<中略>

あらゆるマネジャーに共通の仕事は五つである。

1.目標を設定する。
2.組織する。
3.動機づけとコミュニケーションを図る。
4.評価測定する。
5.人材を開発する。』

マネジャーに必要な、判断・行動・方法などのよりどころとなる大もとの資質として『真摯さ』を根底にしながら、マネジャーの仕事は、二つの役割を果たす事と、五つの仕事を行うことが原則であると、ドラッカーは述べています。

このような基本と原則を押さえた上で、現実や時代に応じて変化を加えて実践していくことが、課題解決の近道となるでしょう。

それでは、また。